伊織の熱がなかなか下がらず、水分と薬を飲ませようとする。
「 おい、起きれるか?少しだけ頑張れ 」
伊織の耳元で優しく声をかけて、力なく起きようとするのを支え薬を口に、水も飲ませる。
また寝かせてホッとする碧斗。
伊織が寝ている間に、シャワーを浴びてコーヒーを作り、予備の毛布を手にベッド脇に座る。
碧斗は思い返す……
最悪な言葉と生活を送らせていると反省する。
悪かったな、伊織……
深夜、いつしか寝てしまっていた碧斗が伊織の様子を見ると、また熱が上がっていた。
病院に行こうか悩む。
その時、伊織が目を覚まし起き上がる。
ふらつく体を支えるが伊織は急ぎトイレへ。
伊織が吐いていたのはわかった。
もう病院へ連れていくしかかないと決める。
「 なぁ 動けるか? 病院、行くぞ 」
なんで優しいの……
あ… ダメだ、考えらんない。
気持ち悪い……
言われるままに碧斗のコートを着せられ、支えられながら病院へ行こうとするが伊織が吐きそうでトイレへ行かせる。
これでは動けないと、碧斗は滉に電話して来てもらうことにした。



