何かしたいのに何も出来ない碧斗が頭を抱えているとインターホンが鳴り見てみれば滉だった。
「 よ! 来てやったぞ碧斗~ 感謝し… 」
滉の手にあった袋を奪いドアを閉めた碧斗。
怒りながらドア向こうで文句言う滉に仕方なくドアの隙間を開けてやる。
「 碧斗~ お前ひでぇ奴だわマジで~ 」
またバタンとドアを閉めると、さらに喚く滉。
「 滉!病人が起きるだろうがっ もう帰れ 」
「 うっわ!こんなひでぇ奴に看病なんか伊織ちゃん嫌だろうな~ ってか、入れろ!」
強引に部屋に入る滉。
だが伊織が碧斗の部屋にいるとは言わない。
「 そこに伊織ちゃん寝てんのか~ じゃ俺も看病付き合うから、碧斗、ポカリにストロー入れろ 」
言われて腹が立つ碧斗。
「 碧斗、タオルも持って来い、着替えさせないとだしな 」
ますます腹が立つ碧斗。
「 あ、体温計くれ、俺がやってやる 」
ついにブチンッとキレる碧斗は滉の背中を思いきり殴った。
「 滉、テメェはいらねー!とっとと帰れっ んで明日はバイト休むって言っとけ! 」
碧斗に怒られ追い出された滉、しかしその顔にはニヤリと笑みがあった。



