例えば、XXとか。


具合が悪い上に雨に濡れて、寒空を走ったためか急激に体調を悪化させていた。

吐きそうな気分を必死で堪え、顔に熱を感じる。

マンション前に車が止められ、何も言わない碧斗と、車を降りるのも辛く、今にも吐きたい私。




何とか車降りて部屋に…… 早く……



「 ん…… 」



絶対、風邪ひいた、最悪……



「 あり、がと…… 」



辛うじての小さな声で“ありがとう”を伝えた、それが聞こえたかどうかはわからない。

でも、車を降りてドアを支えにしていると、なぜか碧斗が降りてきた。



え…… 何?



私の肩を掴み、ドアを閉めて傘を広げ……

肩を抱き支えるようにしてくれた碧斗。

そのままゆっくり歩き出す。



何、これ……

何にも言わずに、何?



「 ねぇ あの… 」

「 喋んな 」



なっ……

あんたも喋ったじゃん、今!