滉との写真を撮り満足したのか、母は滉と碧斗を交代させた。
碧斗が、私へと歩いてくる。
私をまっすぐ見て……
隣に、並んだ。
碧斗が私を見つめ、照れる私は少し俯いて……
「 伊織 」
小さく呼ばれた名前に、ゆっくり碧斗へ視線を向けると、優しく微笑んでいた。
その笑みに私も微笑んで……
碧斗が肘を浮かせてみせ、私は腕を組んだ。
互いに微笑み合う。
「 まるで… 新婚さんね、あの子達 」
「 そうですね、敵いません、碧斗には 」
「 レンズ越しに見てて思ったの、娘がいつかこんな風に愛する人と歩いていくんだなぁって 」
「 伊織ちゃんはきっと幸せになりますよ 」
「 今、伊織は幸せかしら…… 」
母は、私と碧斗の写真を撮りながら滉と話していた。
私の碧斗を見つめる顔、笑う顔、母はどう思ったんだろう。
「 碧斗、カッコいい 」
「 伊織も、カッコいいよ 」
「 カッコいいの?ドレスなのに 」
「 冗談、ただ…… 」
“キスしたくてたまんねぇ”
私の耳にだけ囁いた碧斗の言葉。



