私は碧斗の隣にいたい、その気持ちは変わらない。
それなのに、滉の隣でドレスを選ぶ。
碧斗は何を思っているのか……
最後にデザートを食べて、母を見送り、夜空に雪が舞う。
雪の結晶が顔や手に触れたら消えてしまう。
それさえ儚く思える。
「 この雪みたいに綺麗なドレスを伊織ちゃんに着せたいよ 」
「 え!」
「 うわぁ 寒っ 帰るぞ伊織 」
「 なんだよ、冷たいぞ碧斗~ 」
じゃれてる二人の間に私がいる。
二人とも兄なら、豪華な花だ。
でも、違う。
雪のように真っ白なドレスを、私はいつか……
碧斗のために着たい。
そして、日曜日。
母と待合せた衣裳館で彩り鮮やかなたくさんのドレスが目の前に。
きっとこの光景は女の夢。
たった一度きりの、夢。
「 碧斗君も滉君と一緒にタキシード着てみてね、もう お母さん興奮してきたわ!伊織、早くドレス着てみてよ 」
私よりも楽しそうな母。
仕方ないなぁと、私はドレスに手を触れて……
碧斗はどんなのが好きかな?



