それから数日後の事。
少し忘れかけていた事が、母の電話で思い出した。
「 碧斗、大変だよ!お母さんが滉君連れてきてって 」
「 は、今日? 」
「 焼き肉だよ、行くって言ってる 」
滉を呼ぶということは、母には私の彼氏で、私には偽りの彼氏。
碧斗の前で滉と恋人のフリをしなければならない。
当然面白くない碧斗だが、行かないわけにはいかない。
「 どうしよう碧斗…… 」
「 行くしかないし、滉に話す。アイツの事だから調子に乗って彼氏になるだろ 」
「 え~ でも、私の彼氏は碧斗だよ 」
滉君じゃないよ。
嘘でも彼氏って嫌だな……
「 へぇ自覚してんじゃん、甘やかしたくなってきた 」
「 え!いい、いい、遠慮す… んー!」
遊びのキスがいくつも降ってくる、笑いながらじゃれて……
男らしい時も、拗ねたり怒ったり、実は甘々だったり、碧斗に惹かれる理由は増えるばかり。
碧斗が好きで… これ以上、好きなるの怖い。



