「 お客様、気分でも悪いですか?」
「 あ… いえ別に。すいません…… 」
なんでわかったのかな?
トイレにいすぎたせいかな…… 恥ずかしい。
「 待って、これ名刺です。担当の木崎のと俺の、良かったらどうぞ 」
「 はあ、ありがとうございます… 」
なぜ名刺を渡されたかわからないまま席に戻った。
名刺は彩膳のもので裏には地図と予約番号などが記載されている。
でも枠の端に二人の番号が書かれていた。
碧斗の携帯番号と、相楽 滉の番号が。
相楽 滉…って言うんだ、さっきの人。
アイツの番号までなんで私に?
ま、使うことないしね。
「 伊織、大丈夫?」
「 大丈夫 大丈夫、私 豆腐田楽食べたいな 」
「 はいはい、注文しなさい 」
利香のおごりのせいか私も菜月も遠慮しない。
胃に負担にならないようなものだけにして、温かい飲み物が欲しくて冷茶をホットにできないかと利香に頼み聞いてもらった。
「 温かいお茶にできないですか?この子、ちょっと具合い悪くて 」
利香には私だと言わないよう言ったが、あっさり碧斗に言ってしまった。
「 かしこまりました、お持ちしますね 」
店内はお客でいっぱい、忙しい中にも賑やかな声がある。



