利香と菜月、二人に言いたい放題の間でため息しか出ず。
私の恋愛を羨ましいと言う。
「 あ、そういえば利香好きな人出来たんでしょ 」
「 そうなの?」
「 好きって言うか… そこまでじゃないかも、やっぱり彩膳行くとね、レベル的にさ 」
「 比べちゃダメよ、利香の目が一番正しいんだから 」
彩膳は特別区のようなもの。
店長の和臣らが決めたイケメン高身長を厳しく見て合格した者だけが店員になれる。
それは女性店員も同じ。
彩膳に行けば嫌でも目が越えるはず。
でも人はイケメンさで計れない。
「 利香は将来公務員か教師?でしょ、それなら先生と恋なんていいよね~ 」
「 菜月は単純だね 」
「 伊織は兄妻になるんでしょ~ 今のとこ利香が現実味あるよね 」
「 兄妻って…… 菜月、妻には慣れないってば、とっくに兄妹で家族なんだから、儚さすぎるから言わないの!」
……なんか、ひどくない?
私だっていつか結婚したいよ。
でも、碧斗とは出来ないんだ……
あ、落ち込む……



