無駄にあがいても利香には通じない、菜月にはなだめられながら来てしまった創作居酒屋、彩膳。
どうかいませんように、いませんようにっ…
南無阿彌陀仏……
南無阿彌陀仏……
「 菜月、伊織なんとかして!行くよっ 」
「 はいはい…… 伊織、観念して行こ 」
そして店に入った。
「 いらっしゃいませ、ご予約の3名様ですね。お席にご案内致します 」
「 お客様の席を担当をする木崎です、ご注文はこちらのタブレットにてお願いします 」
聞いた台詞……
もう私は顔すら、顔を上にはあげない。
そして見ない。
碧斗は厨房の方へと行き、思いきり息を吐き出す。
「 なんでまた来てんだ、ムカつく 」
「 碧斗~ 何、どした?」
「 来たんだ、また! アイツがっ 」
しかも顔も見てねぇし、態度悪りぃ!
「 あ、昨日の?マジで? へ~ じゃ またアイス出してみたら?」
「 出すか! 滉(こう)が出せばいいだろ 」
伊織が来て機嫌が悪くなった碧斗。
やれやれと、バイト仲間の滉は苦笑する。



