碧斗は七聖に話をする。
“まだ、妹じゃない”
それには理由があると……
「 父さんに再婚したい人がいるって言われて、今さらってのと、俺が自立して父さん一人よりはってのもあって俺なりに理解したよ。
でも、条件をつけたんだ… 俺が大学を卒業するまでは籍を入れないって 」
「 でも顔合わせしたんだろ、なのに彼女は知らない?」
「 そ、知らない。どのみち再婚するんだ、それに俺が嫌いみたいだしな 」
「 それはお前が悪いからだろ、優しくしてれば慕われただろうな 」
余計なお世話だと碧斗は七聖を小突く。
優しくしていれば…… 碧斗はそれが出来なかった。
「 で、彼女どんな感じ?」
「 俺のアイスを食わなかった最低な女 」
「 は? 」
七聖には何の事を言っているのかわからない。
二人は出かけるため、碧斗は準備を。
まったく、俺以外で家族してればいいのに……
二人で家族する?
仲良く?
わかってないな、赤の他人といきなり暮らすなんてどう仲良くすんだ。
「 碧斗、行けるか?」
「 先に出てろ 」
碧斗の思うところあり、ただすれ違う二人。



