早めに家を出たが、途中スマホを忘れた事に気づいて急いで戻る。
あ~ ドジ!
スマホ充電したままだった。
玄関を開けてすぐにドタバタと部屋へ行きスマホを手にまた戻る。
その時、部屋から出てきた碧斗を見たが無視。
互いにいるのにいないように振る舞う。
気にしない、気にしない。
ある意味これが暗黙ルールなんだわ。
私はそのままバイトに向かった。
家ではリビングでダラリと座る碧斗がコーヒーを手にテレビをつけた。
そこへインターホンが。
出れば中学からの親友、七聖(ななせ)が来た。
「 七聖、ここには来るな 」
「 じゃなんで教えた? で、今いる?」
「 いない、どっか行った 」
「 どっかって…… 一応は妹ってやつだろ、少しは気にしろよ 」
部屋に七聖を招き入れ、コーヒーを手渡す。
「 七聖、アイツは知らないだろうけど… まだ、妹じゃないんだよ 」



