碧斗の温もりが優しくて……

このまま、碧斗に……



「 滉はどうだった?」

「 大丈夫、だと思う 」

「 たまには相手してやれよ、寂しがり屋だからな 」

「 ……碧斗は?」



寂しいとか思う時ある?

私がいない時とか……



髪を撫でる碧斗の手。



「 俺は伊織がいない部屋は寂しいと思うよ、お前の残す香りが憎らしいくらい 」

「 なんか、変 」



やらしく聞こえるの私だけ?



「 なぁ 伊織…… このままでいようか、二人で熱くなるのもいい 」



耳元で囁くような声で言う碧斗に、ドキドキがひどくてギュッと抱きつく。



「 伊織…… 」



そして、私は呆気に取られる。


甘い囁きは……予想を覆した。



「 おっし、行け行け!よしよし、勝った!」



今、碧斗に無理矢理ゲームで勝負され負ける私。

もう何がなんだか……

甘い声はどこへ?