碧斗、会いたいな……
優雅とパーキングまで歩きながら優雅が彩膳でバイトする事になった話をしてくれる。
「 え、スカウト?」
「 そう、ホストじゃねぇっての、笑えるだろ。いきなり店長が現れて“君いいねぇ、うちの店に来ない?”って、怪しすぎて速攻で去ってやったよ 」
「 それ、怪しいね~ いきなりうちの店にって、やっぱりホストみたい 」
「 だろ~ それから毎日毎日来てさ、店の説明してくれてやっと、で今に至るってわけ 」
あの店長さんが… なんか笑える。
「 彩膳は厳しいからさ、未成年にはノンアルだしね、店を予約して来店したら身分証提示しないとだめだしね、従業員も客にも厳しいかな 」
「 イケメンと美女ばかりで、未成年への配慮まで… 厳しい店だけど人気だし、すごいよ 」
優雅は彩膳でバイトするようになって、少し自信がついたとも話してくれた。
意外なことに話すのが苦手だったと優雅は言った。
店長の指導で接客する楽しさと難しさをも学んでいると。
そこで碧斗や滉、幸哉達に出会ったと嬉しそうに話してくれた。
「 じゃ帰るよ、いい?」
「 うん、よろしく 」
車に乗り、少しずつ温まる体。
朝方にマンション前に着いて車を降りる。
優雅がまたね、と帰っていく。
その車がすれ違うのは、碧斗の車。
互いにわかるがそのまま過ぎ去る。
伊織……
優雅、ちゃんと送ったみたいだな。



