「 冬休みの間はバイトばっかするんでしょ、だったらせめて1回だけ付き合いなさいよ 」



そう言われた私は今、女子会に向かっているところ。


私は芹田 伊織、18歳、女子短大生。

栄養士になる予定だ。



特別モテたり美人でもないけど、普通という範囲内だと自分では思ってる。

悲しい事と言えば、人生で誰にもあるであろうモテ期とやらがなかった。

きっとハーレムのような感じ、そんなイメージしかない。

何事も普通で並の私に、人生が変わる、そんな出来事が起こるなんて…この時は思いもよらなかった。




「 伊織遅いよ、遅刻だよ、あり得ないからねー!」

「 えー ごめん、利香 」

「 今日だけなんだからね、イケメン揃ってるのは!行かなきゃ寒い冬に寒いお一人様だもん、絶対ゲットするんだから!」

「イケメンて、女子会のはずじゃ…」

「いいから!」

イケメン目当てね、気合い入りすぎ?

まぁ確かに寂しい冬にはしたくないけど、私バイト入れちゃったしなぁ

利香の顔を立てればいっか。




「 伊織、行くよー!」

「 おー!」




こうして私は友達の利香とテンション高めにコンパへ向かった。