中庭にあるベンチに腰をかけた瞬間、ひんやりとした冷たさが足を襲う。
「冷たっ…!スカートなの忘れて思いっきり座っちゃったわ…」
「ふふ、私も」
思わず、同じ反応に自然と笑みがこぼれる2人。
「んー、本当いい天気ねー…気温もぽかぽかしてるし」
「うんうん!冬にしては珍しい暖かさだよね」
体を少し横に傾けながら両手を上に挙げて、伸び伸びとリラックスするなっちゃんにつられ、私も伸び伸びとした。
目の前に広がる緑の景色には、ゆらゆらと風に揺さぶられる樹木が並んでいて、運ばれてくる自然の香りも心を落ち着かせた。
そして上を見上げれば、雲ひとつない青空で太陽が眩しく輝いている。
本当…優雅な時間だな。



