お昼休みになって制服に着替えてから教室に戻ると、なっちゃんが風のような速さで駆け寄ってきた。
「永絆っ!!もう平気なの!?歩ける!?」
「なっちゃん心配してくれてありがとう…でもだいぶ楽になったから歩けるよ!」
憂わしげな表情を浮かべるなっちゃんに、一刻も早く安心させたい気持ちでいっぱいで、私は満面の笑みで微笑んだ。
「良かった…友達なのに早く永絆の体調に気づけなくてごめんね…。」
「なっちゃん…その気持ちだけで十分だよ」
なっちゃんの優しさが身体中に染み込む。
こんなに心の底から心配してもらえる友達に恵まれて、私は幸せだよ……。
「しかも水瀬くんにお姫様抱っこされたんでしょ!?」
「わぁ……なっちゃん声大きいっ!?こっち来て……!」



