人生で初めて、男の子にお姫様抱っこされた…。
しかも水瀬くんに…っ!!
こんなの夢みたいで、お姫様抱っこされてる今も信じられないよ…っ。
「み、水瀬くん…?」
「今保健室に向かってるから、もう少しこのままでいられる?」
そ、そうじゃなくて……!!
水瀬くんはどうして貧血で倒れた私を、お姫抱っこして保健室まで運んでくれてるの?
微かに見える視界には、真剣な表情をした水瀬くんの横顔が映る。
太陽に照らされた汗がキラキラと光っていて、汗をかいているにも関わらず、爽やかなままの水瀬くん。
逆に汗で濡れた黒髪が、色っぽく感じさせたり。
とにかく目が離せなくなるくらい、彼の綺麗な横顔に見とれてしまう…。



