「どうするかな…今すぐ白咲を連れていきたい気持ちで山々なんだが、男子に好き放題はさせられないしな…」
田中先生を困らせちゃった。
ごめんなさい……私が倒れなければ…。
倒れた恥ずかしさと痛みの辛さが交わり、今にも泣きそうになって、目をギュッと強く瞑る。
「白咲さんは俺が連れてきます」
「…そうか?悪いな、水瀬」
水瀬くんの声がしたかと思えば、急にフワッと身体が宙に浮き、水瀬くんの横顔を至近距離で見上げる形に。
えっ………え、?
何が起こってるのか分からず、ぽかーんと口が開く私。
きっとマヌケな顔してるんだろうな。



