「永絆、おっはよー!また同じクラスになれたら、いいねー」
可憐に咲き誇る桜の木の下で、青空を見つめていると…
ふと背後の方から、なっちゃんの声がして。
手のひらに乗せていた桜の花びらを風に飛ばしてから、後ろを振り向いた。
「なっちゃん!おはよう!なっちゃんとじゃなきゃ1年間過ごせる自信が無いよー…。」
「永絆なら大丈夫だって。私以外にもすぐ友達見つかるわよ」
『安心しなさい』と優しく肩をぽんっと叩かれる。
「そうかなー…」
いつも隣に、なっちゃんが居てくれて背中押されたから、ここまで頑張って来れたけど…
そんな心強いなっちゃんが居なくなったら!
もう、それこそ不安でしかない……。
自分から話しかけることも、ハードルが高くて。
消極的な性格の私には難関すぎる…!



