電車を降りて、学校までと続く並木道を独り歩く。



つい最近までは、どことなく寂しさを感じていた真っ白な並木も、すっかり今では淡いピンク色に染められている。



そんな景色の変化を見て、よりいっそう時の流れが早いと感じるばかりだ。



早いなぁ…。



まだ水瀬くんと出逢って、そんなに無いと思っていたけど、きっと短く感じるだけ楽しい時間は、あっという間に過ぎていく。



どんなに願っても時間を止めることは不可能だけど、思い出を残すことは出来る。



心に残っていればいいんだ、ちゃんと。