「水瀬、入ってきていいぞー」
先生の合図に水瀬くんが教室に入ってくると、静まり返っていた教室が一斉にざわめき出す。
「ちょ、カッコ良くない!?」
「あのレベルはヤバイ…」
「マジイケメンなんだけど…目の保養だわ!」
そしてほとんどの女子が、興奮気味にヒソヒソ声で水瀬くんのこと話していた。
「水瀬悠斗です。よろしく…」
水瀬くんの自己紹介が終わると同時に、教室中に響き渡る女子の黄色い歓声。
「水瀬くん水瀬くん!彼女とかいるのー!?」
「ねぇ、LINEのID交換しよーっ!!」
「あー!ズルいっ!?私もぉー!」
転校初日にも関わらず水瀬くんは、すっかりクラスの人気者になっていた。