それをトモキに話すと、それじゃあ俺の家で家族みんなでクリスマスパーティーをやるからぜひ来てほしいと言われた。


わたしに告白してきたときと同じ、勢いがあって、そして真摯な目をしていた。


わたしは何だかたじろいでしまって、


「クリスマスパーティーなんて子供じゃあるまいし。まさかまだサンタさんなんて信じてるわけ?」


と、ずいぶん子供じみた照れ隠しをしてしまった。


トモキの目は、苦手だった。真剣で、まっすぐで、どこまでも一途な目に見つめられると、自分がひどく情けない、嫌なやつだということを思い知らされるような気がしたからだ。


自分の大人げなさに後ろめたくなってトモキのほうを向けないでいたときに、トモキは言った。


「サンタクロースは、いるんだよ」


小さくはあったけれど、芯のある、たしかな声。