「昔のことなのに。一度しか、会ったことないのに。わたしのこと覚えてくれてたんですね」 「俺もまだまだボケてなかったってこった」 「また、会えますか」 「さぁな」 「ください。プレゼント」 「だから俺はサンタなんかじゃ……」 「あなたが、欲しい」 サンタさんが、目を見開く。 「……おいおい。勘弁してくれよ」 「すき、なんです」 「正気か?」 「本気です」 「俺は人間じゃねーんだぞ?」 「だったら……」 「?」