「なに仲良しごっこなんて、してるの?」


――――アマリさん


「ジェイドは、莉音ちゃんとだけイチャイチャしていればいいよ。とどめは。僕がさす」

「ここで暴れんなよ」

「うるさい」

「巻き込むな。周りの人間たちを」


想像もつかないけれど

バトルが始まってしまえば、大きな被害が出かねないということだ。


「知ったことじゃないよ。ボクはヒトがどれだけ死のうがかまわない」


アマリさんは、真顔で続けた。


「たいして美味しくないヤツらに価値ないからね。それに。放っておけば、それ以上に死人が出るわけで。そうなると困るのはジェイドじゃない?」

「異質な気配が消せるとはいえ、そいつのニオイは覚えた。もう逃がさない。今度こそ地獄の果てまで追うさ」


ねえ、アマリさん。


怒っているんですか?


"彼女"を

失うかもしれないから。


「追う必要ない。バラバラにしてあげる」


それとも


「……でも。一瞬で殺すのも勿体ないかな。まずその無駄にキレイな顔、バケモノらしく、ぐちゃぐちゃにしてもいいね」


――――……泣いているんですか?