あたしは自分の席に座った

そして離陸時お決まりの
アナウンスが流れ始めた


飛行機は動き出した


運良く窓際だったあたしは

ずっと長崎の街を眺めていた


どんどん景色は遠くなる


やがてただの空しか見えなくなった


あたしはお弁当を開いた


正直味は覚えてない


それは淡々とお弁当を口にしていただけで


頭の中が炬卯弥だらけだったから…


でも飛行機の中でハッと気付いた事があった