「そうだ。1組って殺したのは会長だけか?」
「いや、他のやつも殺した。なんだか、1組との試合は勝手が違うみたいだぜ?」

「そうだったわね。確か、最初に言っていた気がするわ。
論破タイム内でしか、他のクラスを殺せない、って。
私たちが1組へ行った時は、論破タイムへの持ち越しがなかったの。
しかも、1組は銃を持っているし。」

何故、1組は銃を所持していたのか、か。


こういう時こそ、聞くんだよね。
「ねぇ?メキルマァ?なんで1組は銃を、持ってたんだ?」

「んー?銃をなんで持ってたかって?…そんなの、おしえるわけないよー!
でも、時期にわかるんじゃない?」



やっぱり教えてくれないか。
「私が考えるに、ですけど。1組は何かの争いごとに勝った、とかではないですかね?
少し早く、ゲームに参加させられていた、とか。」

なるほど、ね。
私たちよりも先に、か。
なら、なんで知ってたのに1番に動かなかったんだろうか。
ルールを早めに知っているなら、いち早く行動することだってできたのに。

「例えばですけど…、銃を所持する代わりに、誰か別のクラスが持ちかけてくるまで、自分達は参加できないとしたら?
1組の存在が抹消されていた場合、1組を処刑する必要はなくなると思いますが…?」

自分達の存在意義を売って、勝利しようとした?

「でも、それだと2クラスが勝つことになる。
1組と、後他の。
存在してないなら、意味ないんだ。もし、その説が本当ならば、1組はハメられている!」

でも、首謀者は誰だ?

「じゃあ、裏で暗躍している方がいるはずですよね…?
それが誰かを突き止めるまで…」

「…メキルマ、じゃないの?」

ともかが、口を開く。
そうか、放送主ならなんでもできる。
でも…、


「ならなんでこのゲームをやらせてるんだよ。
勝つのは1組だってわかってるじゃないか。」

「…違う、そうじゃない。銃には限りがあるだろ?
多分、お前らの戦いで全部使ったはず。
だから、後残っているのは頭脳だけ。
それでも、限界はある。だから、1組はもう負けが確定しているんだ。」



今、この状況下で1組が勝つためには、さまざまなクラスからの反感を買うしかない。
だが、それをしてこなかった1組は恨まれることもなく、最後まで見届けなければならなくなっている。


「だけど、そんな薄い絶望は楽しくないだろう?…私らが今から殺しにかかればいいんだよ。
もっとも卑怯なやり方でな!」



私は、立ち上がった。
アイツらには全部吐いて貰う必要がある。