side湊

「じゃあ、俺は行かせてもらうのだが…
俺はハッキリ言ってこのクラスには何の恨みもない。
だけどねー。ひとつだけ思うことがあるんだよね。
こういうゲームってさ。大体残らないと元の世界に行けないよね?
だから、その為にも8組には犠牲になってもらいたいんだよね!」

フゥ、我ながら言い切ったんじゃないか?
何もしてない相手を殺すのはあまり好きじゃないけど、これも城ノ内が言ったことだし。

美優のこともあるしな…


美優は俺の幼馴染みだった。
家も近所で、よく遊んでた。
最近は…あまりだったけど。

でも、聞いたんだ。美優の母さんから。



「美優は、もう死んだ」って。
自殺、だそうだ。



でも、美優の遺言上、城ノ内には、言うなと言われているらしく、城ノ内は知らない。
知っているのは、俺だけ、だ。


今更言うのも辛すぎる。
なんなら、ここで決着をつけよう、というわけだ。



「おい、湊!!何いうんだよ!友達だろ!?」


ガシッと腕を掴んでくる、友達。
こと、近藤春馬。







「ハハッ、ごめんな。今は友達とか、関係ないんだよっ!!」


俺は春馬を廊下に投げ飛ばした。




これくらいはしないと、俺たちは勝てない。


たった今、この城ノ内冬華がいない、この事態では。


今は、俺がやるしかないんだ…!!