「アッハハハハハハハハッ!!」

思わず笑いがこみ上げて来る。

「そういう、爪が甘いところは直した方がいいと思うぞ。」


私は、容赦なく、琥珀の喉元に突き刺した。



「もっと、分かり合えていたら、楽しかったかもな。」


刃物に着いた赤い血。
刃先が下に向いて、重力のままに下に雫となって落ちていく。
赤い斑点を作り出していく床。

それをただジッと見つめていた。





『冬華ちゃんは、何も悪くないんだよ!』
『咲楽……、ありがと。』


『咲楽……!?なんで…なんでッ……!!』


どっちにしろ、ダメだったんだよ。



『え?昼休み?秋斗に言うの?頑張れよ!』

あの時、コッソリ見に行ってたら、違った?



『申し上げにくいですが、冬華さんは、ここ数日の記憶をなくしている可能性があります』


私にだって、関係あること。



『全てが変わった、あの日は…』