呟いた眞雪先輩にといかければ、おかしそうに笑って答えてくれた。



「昔、眞佳はた行とキって言うの苦手だったの。
ゆきのって言えなくて、カ行をいうこと諦めたらユノになったっていう、単純なもんだよ」



子どもらしい理由だったわけだ。
可愛いでしょ?と微笑ましげに言う眞雪先輩は間違いなくブラコンだ。

さて。と出で立ちを直した眞雪先輩は坂井に近づいて再び首根っこを捕まえる。



「あー!雪兄はーなーしーてーー」


「薬飲んだら離してあげる」


「ユノちゃーん、隼人ー助けてよ!」


「眞佳、おとなしく飲みな」
『おとなしく飲んでこいよ』


「はくじょーものー!」



そのままズルズルと引きずられていった坂井。