『蓬莱 眞佳。
これが、あの子の名前。
正真正銘、血の繋がった僕の弟。』


「じゃあ、嵐燕の隊長‥‥なんですか?」




時雨が聞いてくる。
まあ、僕が副隊長だし嵐燕は蓬莱が仕切るからね‥‥




『いや、嵐燕には所属してるけどまだ隊長ではないよ。』




まだ‥‥の話だけど。
何かあれば隊長を名乗ってるし、主な仕切りは眞佳だけど、書面上は父様も母様が隊長格だしね。

‥‥ま、もうすぐ書面上も隊長になるんだけど。

その後もいくつか質問に答えた。
瑠羽音との関係性とか、眞佳の容態とか‥‥

そんな会話をしてた時、ふいに風の流れが変わった。

それに僕を含む生徒会メンバーが気付いた時に目の前に現れたのは水を司る四精霊、ウィンディーネ。

まるで戦国時代の姫の様な服。
まあ、それよりは随分軽そうで動きやすそうなんだけど‥‥

淡い水色の着物に藤色の羽織、白に水紋が描かれた扇子を持ち、藍色の長い髪を揺らす綺麗な女性。