「ばか。呼んじゃ…ダメじゃん。」
「そんなこと言ってる場合!?
早く手当しないと間に合わないでしょ!」
「もぅ‥‥心配性だなぁ‥‥っ」
ふっと力が抜けた坂井。
眞雪はチッと軽く舌打ちをして坂井の横腹の怪我を止血する。
『眞雪、何か手伝えることあるか?』
いろいろ聞きたいこともあるが後回しだ。
マンティコアの毒は早く手当しないと命にかかわる。
「‥‥時雨、理事長に式神を飛ばしてこのこと伝えて!」
「は‥‥はい!」
ここにいる全員、マンティコアの毒に関する知識はある。
つまり、これがどれだけ大変な状況かよく分かっているわけで‥‥。
いろんな疑問はあるが時雨は式神を飛ばす。