『向こうまで行ってたら間に合わない。
ここから狙撃する。』
「ここから!?」
驚く雪兄を横目に僕の魔具 神弓(シンクン)を呼び出す。
すると、僕の背と同じか少し短いかくらいの弓が現れる。
この弓は神力や魔力を矢に変えて飛ばすためのもの。
ちなみに、弓が大きいんじゃなくて、僕が小さいんだよ‥‥
平均男子の身長に合わせてノームが作ってくれたけど、僕は平均の身長なんてないから。
‥‥‥‥‥‥と、こんなことはさておき。
いまはマンティコアをなんとかしないと。
『当たらなくてもいい。
あのへんは防御がしっかりしてて建物が壊れることはないから、魔力をあのへんで爆発させればいい。』
「無茶だよ!
確かに当たらなくても魔力を爆発させればいいけど、そうしたら周りの子達が危険だよ!?」
『雪兄がいるじゃん。』
「え?」
『雪兄の結界で守ってくれればいい。
僕の力じゃ雪兄の結界は壊せない。』



