『逃げてるねー』


〔眞佳は参加しないのか?〕


『初めの方だけは参加したよ。
それで十分でしょ。二、三人捕まえたし。』


〔そうか。
‥‥そろそろ私は退散しよう。
あまりお前に神力を使われては堪らんからな。〕


『ふふっ、心配しすぎ。
ま、心配とお手伝いありがとうね。』


〔いつでも呼ぶといい。〕



アポロンが消えて、ふと時計を見るとゲーム開始からすでに二時間。

雪兄たちと別れたのはゲーム開始から1時間半たった頃。

もし、なにか仕掛けてくるならこのタイミングがベスト。
だから、見渡せるように高台に来たんだけど‥‥



『思いすぎかな?
‥‥‥‥‥‥‥‥なに、あの影。』



寮側に見える人ではない影。
しかも、大木の様な巨大さ。

よく目を凝らして見る。
頑張れば見えないこともない。




『獅子みたいな体‥‥っ!?
マンティコア!!!???』