『明日は晴れるといいんだけど‥‥』


「明日は晴れるって予報だぞ。」


『‥‥父様。』




後ろにいつの間にか立っていたのは、この学園の理事長で僕の父親。

蓬莱清(ほうらいせい)
スーツをぱりっと着こなして、息子の僕から見ても贔屓目なしで二児の子持ちとは思えないほど若くてかっこいい。



『仕事は?
今日は忙しいはずでしょ?』


「休憩がてらに我が子と会いに来てはいけないか?」


『また逃げ出したんでしょ。』



父様はよく仕事を放置して逃げる。
けど、必ず期限通りに終わらせるから誰も文句は言えないんだよね。



「新歓の物は終わらせているから平気だ。」


『逃げ出したこと否定しないんだ。』


「事実だし、お前には嘘つけないからな。」



そう言って笑う父様。
相変わらず楽観的な性格をしている。

真剣な時は全く違うんだけど‥‥