そう言いながら学校の通学用カバンから本を取り出す坂井。

そこへ仕事を一区切りつけた雪乃先輩が近寄る。




「何読んでんのー?」


「これです。」




一度開いた本を閉じて表紙を見せる坂井に、それを覗く雪乃先輩。

天城雪乃(あまぎゆきの)

天城家の跡取り候補で3年SS
魔力は自然。地力とも言うな。

これまででわかると思うけど、生徒会には国魔校の理事長の息子が揃っている、

桜も名字は今井だが、親を無くし神凪に養子入りしているため、本来は神凪性だ。




「神魔学?」


「はい。」



神魔学。
それは、禁忌のもの。

神だったものを魔物へ変えたり、なんの変哲もない動物たちを魔物化させたり、とりあえず魔物を増やす行為。

さっき禁忌と言ったが、それは暗黙の了解で法的には問題はない。

だから書物があっても可笑しくないし、読んでる人が居てもいいんだけど‥‥‥‥

まさか坂井が読んでるとは。