けど、その権利を使い、テストと行事の時以外には気まぐれにしか教室に行かない奴がいると判明した。

しかもそいつは、毎回、クラストップの実力者。

カンニングや魔力使用防止の異空間部屋に入れられてもその点数は変わらないという驚異的な奴がいる。




「コピー終わったよ。」


『あー、さんきゅ。』





それがこいつ、坂井眞佳である。
ちなみに、授業特権を駆使してることを発見した時雨が連れてきた。

同じ2年ということもあり、敬語は使わないように言った。

生徒会を手伝ってもらっている。
書類整理ではなくコピーだのお茶入れだの、雑用なんだが。




「ねぇ。なんで僕手伝わされてるの?」




やることがなくなり、生徒会室に備え付けられているソファにもたれて呆れたように呟く。




『人手が足りねぇんだよ。』


「いやいや、それじゃ説明にならないでしょ?」


「坂井くんが優秀だから時雨が連れてきたんだよ。
まあ、手伝ってちょうだいよ。」


「別にいいですけど‥‥‥‥」