眞佳の魔力は大きい。
暴れた神力をねじ伏せられるくらいに。
それはつまり、それ以上の神力を持っているということ。
生徒はそれを悟ったのか、好奇の目では見なくなった。
あるのは憧れと尊敬。
どちらも、眞佳が苦手とする目だ。
『坂井くん、事態を収集してくれてありがとう。
あとは生徒会が引き継ぐよ。』
「いえ、蓬莱先輩に膝を借りたお礼ということで。
よろしくお願いします」
ぺこりと頭を下げた眞佳は少し眠気が取れたようで、しっかりと前を見据えている。
まあ、まだ眠いみたいだけど。
その時、無数の鳥たちが体育館に飛び込んできた。
たった今、鳥型の式神で騒動があったから生徒たちはざわめく。
しかし、そんな騒動なんて何処吹く風で眞佳の元へ集まる鳥たち。
そう、この子達は眞佳が授業始まりに飛ばした式神。
「お疲れ様。
もう休んでくれていいよ。
また今度お願いね。」