眞佳side


[まなちゃん、教室に行かなくていいの?]



タナトスの事件も落ち着いて、授業をサボって高台に来ていた僕に声をかけてきたのは妖精のフィルギャ。

僕の契約精霊とかじゃなくて、妖精の部類。

フィルギャは人に付き添う神秘的な妖精で、この子の名前はフィル。

フィルギャは誰かと契約しない代わりに、神力を使える人ならほとんどの人が見えるという妖精。

のんびりしてい優しい性格のフィルギャは神力使いとよく話しに来る。

僕のところにはよくフィルが来るんだよ。




『今は授業返上で文化祭の準備だから。』


[まなちゃんのところは喫茶店なんでしょ?
お手伝いしないとダメなんじゃないの?]


『僕は接客に当てるから当日まで何もしなくていいってクラスの子が言ってたもん。』




準備を手伝っても接客だからって言われたから、それなら手伝わない方がいいと思っただけ。

クラスの皆が僕の仕事を知って、休める時間を多く作ろうとしてくれてるのを知ってるから尚更。