くすりと笑うタナトス。
そしてタナトスは遠くを見つめ、ため息をつくように息を吐く。



[我はこの世をモノにしようとした。
そんな死を司る破壊神のひとりぞ?

それでも主は契約しようというのか?]



[我が主には困ったものどすなぁ。]
[それが楽しいんじゃねぇか。]
[マナちゃんはそういう人だよー?]

[契約主じゃなくても心配になる人じゃからのぉ。]


『シルフィード…また勝手に出てきて。』



さきほど呼び出したウィンディーネ・サラマンダーと勝手に現れたシルフィード。

そして、雪兄の契約精霊であるノーム。

四大精霊が揃った‥‥‥‥。



『きっと、僕ら人間も君たち神様も精霊も。

手を取り合って生きていくことを忘れちゃったんだよ。』



僕らが笑って生きているのは神様や精霊のおかげだし、神様が安心して神界の玉座に座ってられるのは僕らがここにいるから。

人も神様も1人では生きれない。




『タナトスがこの提案を拒否するなら、僕はここであなたを滅する。』




なんの縛りもないのに僕らとこうして向き合ってる。

この距離で暴れられたら僕らは一溜りもないのに。




『多分だけど、悪い人なんていないよ。
少なくとも僕はそう信じてる。

もし‥‥もしもやり直すと言ってくれるなら僕の手を取ってくれると嬉しいな?』