バチィィィッ!!!!!!


何かが弾かれるような大きな音がしたと思ったら眞雪様と桜くんが吹っ飛んでいた。

眞雪様は聖剣で、桜くんは短刀でタナトスの攻撃を受けたようだ。

なんて無茶な‥‥‥‥



「希!眞雪を看てくれ!」


『わかりました。』



眞雪様のところへいき、生死を確認する。

怪我はほとんどない。
僅かな打撲とかすり傷程度だろう。

気を失った眞雪様を抱きかかえ、体育館の入口付近に寝かせておく。

呪文を唱えている2人はこちらを一切見ない。

ここて緩めてしまえば眞雪様と桜くんの怪我が無意味になってしまうからだろう。

動揺してる筈なのにそれを押し込めるだけの精神力。

眞佳様はそういう方だと分かっていたけど、まさか時雨くんもだとは‥‥。



[虫けらどもが何人集まろうが我は倒せぬ。]



重苦しい声が響く。

その声に反応して時計を見る。
残り5分。

それだけ稼げればいい。