「さぁて。

ここからが本番だよー」



『「「「「「「「「「お前は気楽だな!!!!!」」」」」」」」」』




のんびり言う眞佳先輩に、おもわずタメ口で突っ込んでしまった。

けど、この状況でのんびりできるなんてどういう神経してるんだろう。

図太すぎない?



「みんな酷いなぁ。
緊張とかしてあげようとしてるのにー」



ゆるゆるふわふわ笑う眞佳先輩。

何気なく眞佳先輩の手に目を向けると、わずかに震えている。

いつも通りに見えるけど違うんだ‥‥

のんびり返してはいるけど、きっと眞佳先輩も怖くてたまらないんだろう。



『眞佳先輩、大丈夫ですか?』


「大丈夫だよー
だって僕にはみんながいるもん。」



にこりと笑う眞佳先輩。

それを合図にしたかのように、ドンっ!!と地面が揺れ僕らの目の前に死神の鎌のようなものを持った深くフードをかぶり、黒のマントに身を包んだ男が現れた。

禍々しい魔力というには重過ぎて、息が詰まるような空気というには締め付けられていて‥‥‥‥

言葉では言い表せないような雰囲気が漂う。