[まあ、ゆっくり考えなさいな。
無理はしちゃダメよ?]


『はぁーい。
ありがとね。』



ディオネが神界に帰ったのを確認して、本を閉じる。

机の上に置きソファに寝転んだ体制の僕。
そのまま天井を見上げる。



『さて、どうしたものか。』



雪兄やディオネはあのことを知れば怒るんだろうか。



『怒るだろうなぁ。』



そりゃそうだよね。
でも仕方ないじゃん。



『式神って陰陽術の一種なんだよな。』



さて。
どうしたものか。



『陰陽師なんて本当にいたのかねぇ?』



〝陰陽術師の真実に迫る〟と書かれた黒の本を見て、呟いた。