「[そうだね。
じゃあ、そろそろ切るよ。

ちゃんと安静にしとくんだよ。]」


『その安静のひと時を電話で邪魔されたんだけど…。
まあいいや。

頑張ってって伝えといてね。
それじゃあね。』



この前の一方的な切り方の電話とは違い、優しく切った電話。

携帯を机の上に置き、本のページをめくる。

桜くんとハルちゃんにこの電話の内容を伝えたらなんて言われるだろう。

まあ、いいか。

僕はかなり2人に期待してる。
それは他のみんなにも言えること。

期待は重いって分かってるけど、あのメンバーなら大丈夫だって思っちゃうんだよね。



『アレクト、タナトス。
神魔学に魔行術に善行術。』



面倒なことばっかり起こる。
けど、これらの事件は全部一本で繋がった。

あとはアレクトを元に戻して、タナトスを迎え討つ。

アレクトさえ戻せばこちらにも勝機はあるからね。