カナちゃんの無理難題より随分と楽だと思うけど?と言ってくる眞佳。

あながち間違いではないだろうけどさ。

なんだかなぁ‥‥‥‥



「[それに、僕が見込んだ2人だからきっと自信さえあれば出来るはずだよ。]」


『すごい自信だね。』


「[僕、見る目だけは確かだもん。]」


2人の実技が可能だと選定したのも僕だしね。と笑う眞佳。


『見る目も…でしょ?』


「[ふふっ。そうだといいけど。
ま、きっと大丈夫。

あの2人なら大丈夫だよ。]」


『そうだね。
じゃあ、そろそろ切るよ。

ちゃんと安静にしとくんだよ。』


「[その安静のひと時を電話で邪魔されたんだけど…。
まあいいや。

頑張ってって伝えといてね。
それじゃあね。]」



この前の一方的な切り方の電話とは違い、優しく切られた電話。

桜と悠にこの電話の内容を伝えたらなんて言われるだろうな。

まあ、いいか。
結局、2人は眞佳に期待されてるんだから。

普通、期待は重いんだけど…
なんでだろうね。

眞佳にされる期待は重くなくて、むしろ心地いい。

それは眞佳の覚悟の重さの違いなんだろうか?



『‥‥‥ま、今はゆっくり休んでね。』