眞佳は三角巾で吊るされた自分の左手を見て笑う。

眞佳の側に痛み止めを飲んだ後の袋とコップが置いてあることから、それを飲まないとやってられないくらい、痛いんだろう。

そりゃ、あんな大怪我じゃそうなるだろうけど。



「雪兄、紫乃はどこにいる?」


『紫乃?
多分、嵐燕本部に居ると思うよ。

適当に負けて、警備も終わったからって本部に直行してたから。

何か用事?』


「聞きたいことがある。」


『‥‥眞佳、絶対安静。
僕が呼んでくる。』


「‥‥わかった。
流石にこれじゃ動く気も失せるからね。

お願い。」