「我が詔に答えよ。召喚精霊 デュラハン!」



眞佳の声に反応し出てきたのは馬に乗り、首を抱え鎌を持ったドレス姿の首無し女。

女と言っても侮れない。
別名、首なし騎士とも呼ばれるデュラハンは強い。

眞佳が呼び出す時に言った言葉通り、契約精霊とは少し違う。

契約精霊は相手‥‥つまり精霊の方から契約してほしい人間に契約を頼みに行く。

召喚精霊は契約精霊とは違って、精霊使いが召喚の儀をして精霊がそれに応える気になった時にはじめて契約できる。

人柄や神力、魔力などが揃っていて初めて応えてくれるデュラハンは条件が厳しい代わりにとにかく強い。

ちなみに、眞佳が召喚の儀をしたわけじゃなくて、中等部の頃に精霊使いの力が暴走した子がいて、それの対処に当たったのが眞佳なんだけど‥‥

その子、召喚の儀をしてたみたいなんだよね。

そしたら、眞佳が召喚陣を踏んじゃってデュラハンが出てきちゃったという、偶然の契約なんだ。



『デュラハンなんてひどいね』


「本気で行くって言った!
よろしく、ティル」


[承知致しました。]



デュラハン‥‥もといティルは鎌を構えてこちらに襲いかかってくる。



『結界術 雷鳴来玉 雷の陣』



エクセリードを床に突き立て、エクスカリバーを顔の前で立てて持ち呪文を唱える。



「結界術…考えたね。
でも‥‥‥‥甘いっ!

爆炎陣 雷光雷鳴破!!!」




ドォォォォォオーーンッ!!!!


地響きが鳴る。
一瞬だけど、眩く光り思わず目をつぶってしまい、少しよろける。

目を開けると‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥