淡々と進められても困る。
こっちは組織について素人なんだから。



「Sの中でも配属っていうのがあってね?
皆の場合はそれがまだ決まってないの。

僕は魔物討伐 兼 封印浄化部隊。
雪兄は魔物討伐 兼 防御部隊。

そんな感じに部隊に配属されてるんだ。」



兼任はSくらいだけどねと笑う眞佳くん。



「統括は僕に一任されているけど、各部隊に隊長がいるよ。」



ここまで言うとふっと真面目な顔になり、前にも見た嵐燕隊長の顔になる。

それだけで空気が張り詰める。



「で、ハルちゃんの配属先なんだけど。
少し危険だから断ってくれても構わない。っていう前置きをしておく。」


『危険?』


「嵐燕S部隊 隠密部隊に入ってほしい。」


『隠密部隊‥‥?』



確か、九條先生の率いてるのが隠密部隊って言ってなかったっけ?