「もし俺たちの知るアレクトの方が本当だとしたら、気まぐれで街を救うなんて考えられない。」


『じゃあその伝記が嘘って可能性は?』


「ないと思う。
いろいろ調べてみたけど多分あの伝記は本物。」



僕たちの知る復讐の神アレクト。
その一方でアレクトに救われた町。

僕らの知らないところで、僕らがたどり着いていないところで何かが起こっている。



『本格的に調べてって言いたいけど、リファイア大会でそれどころじゃないよね‥‥?』


「俺と紫乃は動けるけど他のメンバーは警備とかの関係で難しいかな‥‥」


『‥‥なら新人くん教育兼ねて生徒会と風紀から一人ずつだそうか。』



生徒会は大変になるだろうけど雪兄ならなんとかしてくれるだろうし、隼人たちも上手くやってくれるはずだし。



「諜報部に配属するの?」


『仮だけどね。
まあ、冷静な2人だから諜報部とか隠密部の方が向いてるだろうなと思って。

ま、新人くん入れるのはカナちゃんがいいならの話だけど。』


「今は猫の手も借りたいくらいだから構わないよ。
誰入れるの?」