「そりゃ突然、今日からこの人がお兄ちゃんだよーって言われて、大して仲良くもなれないままこんな学園に放り込まれたら関わり方わかんなくて意地くらい張りたくなるって」


「さ…坂井先輩、重い…っ」



桜に飛びついたのか首元に抱きついている眞佳。

しかも、桜の方が背が高い(桜の身長は普通だけど眞佳がものすごい背が低い)から僅かに眞佳の足が地面から浮いてる。



「眞佳でいいよー」


「…眞佳先輩、退いてください。」


「仕方ないなぁー。」



ひょいっと桜から離れた眞佳。

それから、ふざけた雰囲気は何処へやら。
ふわっと笑い桜へ言葉を発する。



「たまには素直にならないと後悔するよ?
嵐燕に入るってことは本当に命懸け。

マンティコアの件で僕の怪我のことを見てた君なら、分かるんじゃないかなぁ?」


「…っ」