バッサリと切り捨てる桜。

なんかなぁ。

本当は桜が時雨を兄として慕っていることも分かってるし、時雨も桜を大切にしていることも分かってる。

けど、二人とも関わり方が下手すぎてすれ違ってるという‥‥‥‥。

本当は心配でたまらないくせに、時雨の決めた覚悟を無駄にしない様に我慢するところがすれ違う原因だよな。



「桜、素直になればいいのに。」


『涙。』



いつの間にか後ろにいた涙。

ちょっと驚いたことは内緒だ。



「素直って何。」


「本当は心配でたまらないくせに」



ムスッとしてる桜にニヤニヤして言う涙。

‥‥‥‥まるでどっかの悪役だな。




「別に心配してないし。
何があっても自己責任でしょ。」


「なんでそんな意地はるんだよ。」


「意地なんて張ってな…「意地くらい張りたくなるでしょー」…坂井先輩!?」




延々と続きそうだった言い合いを止めたのはまさかの坂…眞佳。